下手の横好き…
土遊びに興じていたのが
いつのまにか
生意気にも「風萩工房」(2011.6~)と名前をつけ
人様に自分の器を披露したり、注文を受けたりするようになりました
家の庭に建てた工房で同居人共々
ろくろ相手にのんびりと頑張っています

   

ひとり旅で出会ったひと

Instagramを見ていたら
フォローしてくれたあるひとの名前に目が行った

ひとり旅で出会ったひと
そのひとは
12年前、北海道の離島の礼文島で会った人だった
当日の彼女は20代前半
親子ほどの年が離れた女性
彼女も同じくひとり旅だった
私は長年の仕事生活にピリオドを打ち
9日間の北海道ひとり旅の途中

礼文の北の果てのスコトン岬を出発し、島のいくつかの山を縦断し南に到達する試み
20才の旅で果たせなかったことをリベンジするため
礼文へ
若いつもりが途中で若者たちに付いていけなくなり焦った思い出はほろ苦い
ひとり旅で出会ったひと
向かって右端で手を高く挙げてるのが彼女
明るくって眩しいほど元気なその女性は、歩く途中である話を…
愛した彼が亡くなって、その悲しみを癒すため旅に出たと…
胸が詰まり、掛ける言葉も見つからなかった
その明るさの裏に深い絶望があった

ひとりで旅をすると、自然にひとり旅のひとと
近づくことになる

そのなかには秘めた辛い思いや、自分を変えたいと右往左往する人も少なくない
ずっと流浪の旅で生きている人もいた

当の彼女は、苦しみながら立ち直り、結婚し、4歳の子を持つ母となっていた
今は京都の嵯峨野近辺に住んでいるという
いつか会いに行きたいと思う

ひとり旅で出会ったひと
礼文島縦断の途中で見たお花畑
海にはアシカの泳ぐ姿も見られ、北の果てにいることを実感
ひとり旅で出会ったひと
途中からひとりグループを離れ歩いて海側に
これは予定通りの行動
他のメンバーは宿泊のユースホステルに向かった
私の宿泊先の迎えの時間には早すぎて
港まで海岸線をとぼとぼ歩いていた自分の姿を思い出す

台風下の曇天にカモメが飛んでいた
侘しくて、体のあちこちが痛くて
足をひきずり歩きながら、涙さえでそうだった

そんなとき、宿泊先のオーナーが心配して迎えに来てくれた
電話で、ひとりで港まで歩くと伝えたから
毎日船の着く時間に合わせて迎えに行くのを
早く出て来てくれた

ひとり旅は寂しい、でもだからこそ人との出会いが濃密になる
もう会えない人だから、心のなかを吐き出せる

そんな旅から10年以上経ち
今なら悩める人に救いの言葉を送れるだろうか?
自信がない

でも、あなたたちと会ったことは忘れない
それだけなら…言えるかな?

※最初の画像は、当時のホームページに旅行記をアップした際の加工画像



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    この記事へのコメント
    こんばんは

    ドラマティックなお話で一気に読みました。
    息がつけないほどでした。
    もう一度最初から読んで心がほどけました。
    SNSの時代ですね。
    お名前を見付けて当時の想いも湧き上がるのですね。
    いつかまた会えるのですね。きっと。
    よいエピソードをありがとうございます。
    Posted by がってんぽんがってんぽん at 2020年06月28日 21:30
    がってんぽんさん

    旅で出会った人は一期一会で、きっと会うことはないと思いながら別れます。
    でも、ずっと気にしていました。
    この人は幸せになれるのだろうかと…。
    でも包み込んでくれる優しい伴侶と出会われたのでしょう。
    大人になりきれずここまできましたが、こんな私でも少しは気持ちを軽く出来たかなあと今は思います。
    読んで下さってコメントも…ありがとうございました。
    Posted by mamesanmamesan at 2020年06月28日 22:45
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