あしたのつづき

１月にオーダーがあり
それから
せっせせっせと作ってきたカップ
成形でも、素焼きでも、本焼きでも
思わぬ失敗作が出る
色抜けは再度焼けばいい
でも底のガタツキや微妙な歪みはもう治せない
なので
オーダー数プラス10～15個余分に作ることに
その間取材もあって
そりゃあバタバタ
窯を酷使しつつ完成に向けて頑張ってきた日々

それが昨日やっと終わった

作りながらいつも考えたこと
「何も私の不揃いの器買わなくたって、既製品でもっときれいなもっと安い器があるのに？」
そういうと
オーダー主はこう言ってくれた
「あなたの器だと、料理もお酒も美味しくなるのよ」
納品すると
梱包した中も見ずに支払いをしてくれる
「器見なくていいんですか？」
と言うと
「あなたを信じてるからね」
「何か不具合あれば作り直しますよ」
と言うと
「それも味のひとつよ」

なんて素敵な言葉をプレゼントしてくれるのだろう
不安を払拭し、心がほっこりする魔法の言葉
ホント有難い

最後に窯から出したのは



これまで作ったのと合わせて40個になった
これから
このカップたちは、浜北の料理処「弥の吉」さんで使われる
ひとつとして同じものがないカップたち
お客さまが喜んでくれたらいいな

ひとつ山を越えて…ほっ
庭の花にも目が行くようになる
クリスマスローズが一気に咲き始め
庭に出るのが楽しくなってきた


魔法の言葉で
私に一足早く
春が来た模様です