95個のカップ
95個とは
私が
あるひとりの方に納めたカップの数
そのひとは
2010年の初個展で出会ったひと
いきなりこう言われてビックリ
「このカップ30個作ってもらえる?」
「えっ、私なんかのでいいんですか?」
とビビった私
だって注文なんて初めて
沢山の揃い物も…
全部違ったデザイン、色で自由でいいからの言葉に負けて
結局引き受けて以来、、もう何度も注文を頂いた
焼酎カップ、ビアカップ、ロック用カップ、そして今回は冷酒用カップ
いずれも彼女が経営の料理屋さんでお客様が使われるもの
技術がまだまだの私を暖かく見守り
辛抱強く注文し続けてくれた
偶然同じ高校の同級生
だけど学生時代接点はなかった彼女
ただただ応援の気持ちからだったと思う
新しいお店のショップカードまで任せてくれて
本当に有り難い存在
今度のオーダーは
全て同じデザイン、色
緑、緑、緑のオンパレード
本焼きが終わって
窯から出したばかりのカップ15個
まるで水琴窟のようにキンキンと音を立てて
心地いい
単色の緑の釉薬に透明釉薬を薄掛けしただけ
アレンジは抜いた小さな円に
ちょこっと青緑と鉄赤をアクセントに
上絵を施して更に焼いただけのシンプル仕様
ちょっぴり物足りないけど
これがプロ仕様というものかな
浜北の
弥の吉さん
渋川の
孫八さん
この2店のどこかに、私の駄作が眠っていて
時おりお客様に提供されている
昨日はこのシンプル器を納品
ほっと一息ついた今である
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